memoire


8.映画のプリント
最近はデジタル上映システムを採用する映画館が増えてきているようですが、今までは映画といえば、あの長いプリントです。一巻で大体15分程度。1時間半もので5巻が必要で、それがアルミやプラスチックの丸いケースに収まっているわけです。東京でのロードショーが終わると、地方都市での興行が始まります。通常は、東京で使っていたプリントを宅配便で劇場に送ったり、別に焼いたプリントを使う場合もあります。
プリントで二度ほど冷や汗ものの事件がありました。
プリントは必ず、当たり前ですが、それが興行予定の作品であるかの確認を映写技師さんが事前にします。また、自動映写にするために1本に繋いだりもします。そのため初日よりも前にプリントを劇場に送っておかないといけません。それをうっかり忘れ、プリントを車に積んで鮫洲にある佐川急便の配送センターに持ち込み、翌朝10時必着で頼み込んだことがありました。大失態です。
名古屋での興行の時は公開の当日重いプリントを抱えて朝一番の新幹線に乗り込み、名古屋駅のプラットホームで劇場の人に手渡ししたこともありました。お恥ずかしい話ですが、デジタル配信にでもなると、このような人間臭い「失敗談」もなくなるのでしょう。



 
 
 
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