近代建築の巨匠ル・コルビュジェの「住宅は住むための機械である」という言葉からインスピレーションを得て、鉄筋コンクリートでのみ可能な自由な造形でTMKプリュスは設計されています。装飾のない自由な平面と立面を多面的に組み合わせ、その軸を建物中心部に連続する屋上までの階段に配置、機能美と合理性を超えた建築表現を生んでいます。知性的な表情は、静かな街並みの中でランドマーク的な意匠となっており、いつまでも住み続けたい気持ちにさせてくれます。

ジャン・リュック=ゴダール監督映画『軽蔑』(1963年)の舞台、イタリア南部ナポリ県にあるカプリ島の岬に建つマラパルテ邸が2016年カンヌ国際映画祭のポスターになりました。地上から屋上に直接向かう幅広な、両端に柵もない階段、海岸の景色を真四角の大きな窓から切り取り、まるで額縁が部屋にかかっているかのような錯覚を与える大胆な発想など、その独創的な造形美は多くの建築家に影響を与えたものです。
TMKプリュスのデザインにあたっては、マラパルテ邸から得たインスピレーションを建築家に伝え、具体的な形にしていったものです。