このカメラのおおきな特徴である新旧のライカレンズやライカマウントのレンズが使えることに関してはまだよくわからない。コンピュータのモニター画面では微妙な色合いは再現できないし、プリントアウトしてもプリンターのカラーマッチングがで きていないから正確な判断は出来ない。
ちょっと古いライカレンズ独特の赤の色味にしても、レンズの色の差よりカラーマッ チングによる差のほうがおおきいのかもしれない、あるいはRAWで撮影してプリン トアウトするまでの間のどこかで補正されてしまうせいかほとんど違いが感じられな い。もっと古いレンズになるとあきらかにフレアが出たりするがこういったものはデジタルプリントには馴染まないのかも知れなくて、ただの甘い画像にしかみえないの は困ったところである。
あのモノクロプリントならではのふわっとした白から黒までの豊かな諧調もコンピュータのモニター画面では味わうべくもないし、ましてやプリントアウトしたからといって特にライカのレンズであることを確認することはできない。そもそもコンピュータ内での8ビットの画像処理で充分かどうかも疑問である。デジタル・カメラのおおきなネックはカメラそのものではなくてこのようなコンピュータを使っての作業のほうで、むしろ考えなければならないのはデスクトップコンピュータまわりのことだろ う。