アメリカのオレゴン大学で日本語教授を募集しているのを知り、面接のため一日がかりでオレゴン州へ向かったのが1994年6月。東部のフィラデルフィアからサンフランシスコまで6時間弱。機内で出された食事と映画で時間を紛らわす。霧に覆われたサンフランシスコで小型飛行機に乗り換え、西海岸に沿って北へ一時間半。キャスケード山脈は富士山ほどの高さで、空から眺めるのをとても楽しみにしていたけれど、あいにくと雲に覆われ一面まっ白。残念ーだった。 |
目的地のユージン市は人口12万人、オレゴン州で二番目に大きい(州都はセーラム。車で北へ2時間でポートランド市、更に3時間行けばシアトル)。
スチュ−ワデスからシートベルト着用のアナウンスがある。飛行機が着陸態勢に入ると、突然雲にぽっかり穴が開く。太陽の光がスポットライトのように地面を照らす。濃い緑色の針葉樹に囲まれた街、直径1メートル以上はあろうかという巨木を積んだ大型トラックが何台もハイウェーを走る。広いトウモロコシ畑に牧草地、綿のおもちゃのような羊。「わあー、北海道だ!」思わず口から日本語が飛び出した。一瞬、幼少期を過ごした故郷、中標津へ帰ったのかと錯覚したのだった。 |
迎えの人に案内され、何本もの並木道を通って、20分程で大学キャンパスに着いた。広い敷地は、500種類、3,300本以上の樹木に覆われて、さながらエデンの園にいるようだ。この町なら住める、天国みたい。日本生まれ、北海道育ちの私。オレゴンに来て初めてアメリカでの自分の故郷を見つけた。 |
一口メモ:
南はカリフォルニア州、北はワシントン州に接したオレゴン州は太平洋に面しており、同じ北緯43度の日本の北海道とよく似ていて共通点が少なくないー原始林、火山、温泉、川、鹿、鮭、雪など・・・。
氷河も残っています。しかし、「日本でない」典型的なアメリカ北西部(Pacific Northwest)の文化があります。 |
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Propeller
plane |
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Cascade
Mountains |
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ユージン市、通称「エメラルド・シティ」 |
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Logging |
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Mt.
Zion |
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Covered
bridge |
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University
of Oregon |
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Univ
of Oregon, Johnson Hall |
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