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  TPOニュースリリース:
  心に染み入る本田美奈子さんのこと
 
 

本田美奈子さんが亡くなられて、
ショックを受けた人
は少なくないと思います。

私もその一人です。

告別式が終わった後もなお、
その場を立ち去らず
呆然と、しかし、自分と本田さんとの
思い出を何度も噛みしめながら、
時の経つのも忘れ
葬議場にたたずむ方々が
多数いらした
その光景は、
多くの葬儀に接した私の経験の中でも
めったにはないことでした。

「美奈子ちゃん、よくがんばったねー」
と、葬儀場から車で次の場へと向かう
彼女に掛け声や、拍手をする方もいて、
短くも美しく燃え尽きた
本田美奈子さんに
最後のはなむけが
おくられたことが
心に残ります。

「短くも美しく燃え」
という名画がありましたが、
はかないけれど、強く生きた
本田さんの生き様は、
まさしく、このような表現が
ふさわしいかと思います。

本田さんは、ひとたび
一緒にお仕事をすると、
大好きになってしまうという
人柄、魅力を持った方だいう
ことを、お親しい方が
おっしゃられていましたが
そのとおりで、
本田さんに何かお仕事を
お願いした場合
なんとも、感じのいい
雰囲気の中で
仕事ができるのです。

もちろん本田さんの
プロデューサーである
高杉さんのお人柄もあるでしょう。

しかし、本田さんを皆が
好きになってしまうのは、
何といっても、
相手への気遣いが、
誰よりもある方だからなのです。

セミナーでのトークは一切
受けていないという
考え方だったにもかかわらず、
思い切って、お願いしたら
「高野さんが司会・進行したら話してもいいです」
といってくださって
初めてのトークショウが実現しました。

この日のお客様の満足度は
言うまでもありませんでしたが、
私が最後の締めとして投げかけた
「最後に一曲、なんて無理ですよねー」
という冗談めいた投げかけに、
何と、石川さゆりさんの
「天城越え」
の最後のフレーズ、
「♪アマギイゴオオエー」
を歌ってくれちゃったのでした。

そうこなくっちゃという
気風がある方で、
そんな方なので、
お言葉に甘え、
いろいろお願い事をしておりました。
企業のCFには、
毎年新しい曲を使わせていただきましたし
フランスのデザイナーの
アクセサリーを着けていただいたりと、
こちらのお仕事を広げてくださることに
いつもニコニコしながら
引き受けてくださいました。

アーチストでありながらも、
キャリアウーマンというか、
風貌からは想像し得ない
女親分という気質が
おありだったのではと思います。

だからこそ、
葬儀の際に
あれほどの方からの
弔意が集まり、
死を惜しむ報道も止むことなく、
彼女の生き様と、その最後を
伝えたのでしょう。

告別式の高杉さんのご挨拶にも、
毎日頑張って、頑張って
病魔と闘い
苦しんでいた美奈子さんに、
毎日、毎日、
「しょんぼりしてはダメよ」と
励まされて来た10ヶ月だったと
ありました。

華奢な女丈夫であった本田さんには、
何か、働く女としての
お手本を見た気もしています。

本田さんはもうすぐ治るかしら、
治るかしらと思い続けて
本当にもう、クリスマス。

昨年のクリスマス・コンサートが
夢のように思い起こされます。

悔しいですが、どうぞ安らかに
今度こそゆっくりお休みください。

ありがとうございました。

でも、曲は残り、本田さんとのご縁は
続くと、私は思いたいです。

聴いたことがなかった方は、
聴いてみることをお勧めします。
力がもらえますよ。

貰う人ではなく、あげる人、
与える人であった
彼女を
感じとってみてください。
彼女の曲は、
心に染み渡ります。

平成17年11月10日
ティー・ピー・オー/
巴里映画
代表取締役プロデューサー
野 てるみ

 

   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
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