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  いろはCLUB
 
いろは城ヶ島雨情
reportage par A.Takano
26/3/2007
雨はふるふる 城ヶ島の磯に 利休鼠の雨がふる
雨は眞珠か 夜明の霧か それともわたしの忍び泣き
舟はゆくゆく 通り矢のはなを 濡れて帆あげたぬしの舟
ええ 舟は櫓でやる 櫓は唄でやる 唄は船頭さんの心意気
雨はふるふる 日はうす曇る 舟はゆくゆく 帆がかすむ

北原白秋の作詞に曲がつけられ、初めて歌われたのが1913年だそうな。大正ロマンの名曲として今でも親しまれていますね。
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道中、歌のようなしんみり雨でなく、強風による横殴りの雨に急に打たれ、ウミウの展望台から和製ドーバーの白い壁にも気づかずに過ぎた方も続出。せっかく崖でショーアップしようとしていたウミウも拍子抜け。往時は3000羽ほどが寒い国から飛来し秋から春にかけ、断崖で暮らしていたそうですが、今ではその数3分の1に激滅。いずれ飛来しなくなり、崖の上には勝ち組様のお屋敷でも建てられそうです。
前回のいろはから1年以上経っての今回の旅。浅草、富士吉田などロケハンだけはしっかりこなしてきました。城ヶ島春の遠足旅行への参加者は18名が参加。グルマンの多いいろはメンバーにとって「まぐろづくし」の充実内容に惹かれた模様です。 馬の背の洞門とかいう、大きな穴の開いた岩の前で記念撮影をしようとしましたが、D70のセルフタイマーの設定ができず、NK社在職のベテランであるはずのナビに尋ねても、しどろもどろ、同機種を使っていたY嬢から教えを受け、ようやくパチリ。
終点城ヶ島でバスを降り、事務局は土産物屋の「風致亭」にひとっ走り。観光協会の佐藤さんが城ヶ島の案内マップを人数分用意しておいてくれ、店に預けておいてくれたからです。最初は出し渋っていたのですが、「私どもが島や三崎の町にお邪魔し、土産を買ったり、飲食したりしすれば、当然$が現地ピープルのポッケに入るわけですよね。その、謂わば、客に対してサービスをするのが協会のお仕事でしょうに、なんですか、その消極的な姿勢は!」とあれこれたたみかけた結果のマップ入手でしたが、アバウト事務局の勘違いで、マップそのものは三浦半島全体の観光案内で広げれば大きなものですが、城ヶ島の地図は左右10cm程度で一同苦笑。
店先で焼くイカ、サザエの匂いはたまらなくおいしそう。でも、撮影前の緊張感をハイレベルにキープしつつ海岸地帯に散開した参加者ですが、怠け者はやはり通りを漂う美味しそうな匂いにいてもたってもいられず、脱兎のごとく磯料理屋へ駆けつけ、カワハギ定食を注文。待つことなんと40分でようやく到着。それにしても、貴重な取材タイムをロスした面々でした。カワハギ定食時価2,800円也。
左が生前のカワハギ君。あっと言う間に御用。
他のメンバーはまぐろづけ丼、こちらは1000円也。ご参考まで。
海岸ではなぜかみなさん下を向いての撮影。確かに目の前は海で上は空。どうしても下向きにならざるを得なかったようで・・・。自慢大会が楽しみになってきました。1冊理科の図鑑が出来るかもしれません。

岩場をこけないようにひょこひょこ跳び足歩きしていると、「ひゅーっ」という異音が頭上でし、見上げてみると空を舞うトンビに混じってやたらスマートな人口物体が飛んでおり、プロペラも回っていないし、音は風切り音だけだし、宙返りしたり、急上昇したり、急降下したり・・・UNIDENTIFIED FLYING OBJECTか ! しかし崖の上におっさんがいてなにやらアンテナのついた箱のようなものを抱えていたので、ラジコングライダーと判明。一機うん十万円もするそうで、フラップなどの操作を遠隔で行い、飛行の技を競い合い、自慢し合うわけです。ほとんど50歳代の団塊おやじが構成メンバーで、おそらく週末毎に家族の白い目を気にしつつ、無視しつつ城ヶ島の崖に集って来るのでしょう。馬の背の洞門あたりから崖を振り返えると、いるいる、10数人ぐらいの同好の士が。なぜか飛行コースがしだいにこちら寄りになっているようで、やはり自分だけの世界に陶酔しているだけでなく、観客も必要な様子でした。
雨の中バスに頼らず徒歩で城ヶ島大橋を雨に降られ風に押されて三崎の町へ。撮影も楽しみつつやはり足はアップテンポで今夕のコンパ会場「さくらや」さんへ。今では珍しい3階建木造のマグロ料理屋さんで、親父さんも奥さんもおばあちゃんもみんな総出でお出迎え。読み通り、「当たり」のお店でまぐろ三昧の料理を食べつつ、写真談義しつつ、世間話しつつ、気が付けば帰りのバスのお時間がきた次第です。

さくらや