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仮想都市/田村瑞樹
ギャラリーR ローカス 2006.10.30-11.4
ある地方都市Mを10年ぶりに訪れた時のことである。駅からバスに乗り昔住んでいたところへ行ってみた。車窓から角を曲がったところに現れる風景を予知することができるのだった。一度も入ったことがないペットショップまで見える前に分かった。店名も知らないのにである。バスはよく行った模型屋のすぐそばを通過した。胸がドキドキして来た事を覚えている。実は当時買ったプラモデルを今でも作らずにそのまま持っている。
その町Mに住んでいた頃、いつも行くところ行かないところが区別された。そして本能や野生と一緒に頭の中にしまいこまれ地図ができたのだろう。これが潜在意識の中にできた町−仮想都市だ。
今は仕事の関係で東京近郊の町Kに住んでいる。この町Kにも愛着を持って接することができる場面を作ろうとする。しかしなかなかうまく行かない。
最近は自宅でPCに向うことが多くなった。インターネットにある商店街を毎晩さまよっている。そこでは昔買ったプラモデルが売りに出されていたりする。するともう一つの仮想都市に居る気にさせられるのである。