1998年 帝京大学文学部心理学科卒業
1998年 広告代理店入社
1999年 スタジオM(盛岡義一郎主宰)にて講座受講
1999年 第2回代官山ステキ発見フォトコンテスト入選
2000年 M'sワークショップ(松本路子主宰)にて講座受講開始〜
2002年 1000人の写真展参加
2002年 第 5回多摩田園都市写真大賞特別賞受賞
商店街の喧騒を抜けて細い路地に入ると突き当たりに控えめに一軒のカフェがある。木のドアを開けると別の世界が広がる。窓から差し込むふわっとやわらかい光だけが薄暗い店内を照らす。
いつものカウンターに座って店の中をゆっくりと眺める。行く度に少しずつ風景が変わる。古時計がくぐもった音で時を告げ、レコードのぷつぷつとした音とともに鳴り出すタンゴ。コカコーラの瓶やキャラクターの絵が描かれたグラス、古いミシンの足を使ったテーブル、今では見かけなくなった装飾のスリガラス、ひびのはいった壁。私はそのひとつひとつが経てきた時間の流れを感じ、それらがたどってきた物語を想像する。
骨董屋の店主に言われた言葉を思い出す。「古い物って何ですごいのかわかる?何世代にも渡って捨てられずに残ってきたものだからだよ」人の手から手に渡り新たな価値を与えられて今ここにあるものたち。それらは月日が経っても人が愛しんだ証拠としてここに存在している。
子どもの頃、落ち込むと夢を見ているのだと思い込むことにしていた。ここは夢の中だと仮定して色んな楽しいことを想像してみる。そこで私は安心して、いつの間にか元気になっていた。Cafe Sepia は、私にとってそんな心の居場所。やがて「お待たせしました」という声とともに焼きたてのパンの香りがあたりに漂いはじめた。
Cafe Sepia
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