ミュリエルの結婚
めざせグレース、ジャッキー、ダイアナを!
1994年/オーストラリア/カラー/1時間45分

海辺の田舎町に生まれ育ったミュリエル。町の有力者で厳格で横暴な父と、そんな父に言いなりの気弱な母、出来の悪い妹や弟に囲まれ、うだつのあがらない日々を過ごしている。
高校は中退、仕事にも就けず、なにをやってもうまくいかず、ボーイフレンドもいない。友達からはダサいと馬鹿にされ、仲間はずれ。
ABBAの曲を聴きながら現実逃避しながらも、“結婚”でまわりを見返そうとするが・・・。
旅に出、名前を変え、なんとか新しい自分、今までと違う人生を歩もうとするのだが、それにはやっぱり結婚が一番手っ取り早い。
今日までの希望ゼロ人生とはさよならできる。誰もが羨ましがるような結婚を手に入れるのだ、と自分自身に誓うのだった。
そこに現れたのが南アのトップスイマー。オーストラリアの水泳選手としてオリンピックに出場するために偽装結婚を承知してくれる女性を物色中。お礼をもらえ、“有名人”の彼と結婚すれば家族も友人も、そして世間をもアッと言わせることができる。
しかもお相手は超美男子ではないか・・・。
目でたく結婚にゴールインし、式では女友達を圧倒し有頂天になったものの、父と別居していた母が突然に自殺。その時初めてミュリエルは、自分自身と向き合い、本当の生き方を見つけ出さねばならない、と気づくのだった・・・「自分や他人、世の中を誤魔化してはいけない。たとえ“みにくいアヒルの子”であっても他人をうらやんではいけない」。
そして、あれほど憧れて手に入れた結婚、約束された華やかな生活に別れを告げ、ミュリエルはシドニーへと旅立つ。
95年にMIRAMAX配給で全米公開、3週連続全米BOXOFFICEトップテン入り、「パルプフィクション」を上回る勢いを記録。1995年ゴールデングローブ賞ミュージカルコメディ部門主演女優賞ノミネート。1994年オーストラリア・アカデミー賞のち、最優秀作品賞、主演女優賞、助演女優賞、最優秀音響賞の4部門で受賞。1994年カンヌ映画祭正式出品作品。

 

原題 Muriel's Wedding
監督 P・J・ホーガン
脚本 P・J・ホーガン
製作 ジョセリーン・ムアハウス
リンダ・ハウス
撮影 マーティン・マッグラス
音楽 ピーター・ベスト
出演 トニ・コレット
ビル・ハンター
レイチェル・グリフィス
ジーニー・ドライナン
ジェニー・ネヴィンソン
デヴィッド・ヴァン・アークル
ソフィー・リー ほか



主演のトニ・コレット
(オーストラリアヴォーグ誌)